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独り言 その壱千六百参拾壱

 大きいだけの鈴蘭です。

 古代ギリシアの時代。
 とあるギリシアの植民都市の有力者が、金細工師に純金の塊を渡し、自身の被る冠を作るよう依頼しました。
 ほどなくして、有力者が惚れ惚れするような見事な冠が出来上がったのですが…。
 都市の間で『金細工師が純金に混ぜものをして目方を偽り、余った純金を騙し盗った』という噂が広まります。
 有力者は噂を聞きつけ、冠が本当に純金で作られたものかどうかを確かめることにしました。
 しかし、冠の出来に満足していた有力者は、真偽を確かめる為とはいえ冠を壊すことは惜しいと考え、壊さずに確かめる方法は無いものか、知恵者に相談します。
 その相談を受けたのが、天才数学者との呼び声も高いアルキメデス。
 有力者も彼ならば…と考えたのでしょう。
 ところが、アルキメデスの頭脳を以てしても問題を解決する方法が見付かりません。
 延々と悩み続ける毎日を過ごす中、彼は湯で満たされた浴槽に浸かった際、自分の身体に押し出されるようにして湯が溢れ出したのを見て閃きました。

 『流体中の物体は、その物体が押しのけている流体の重さ(重量)と同じ大きさで上向きの浮力を受ける』

 『アルキメデスの法則』の発見です。
 この瞬間、彼は喜びのあまり風呂を飛び出し、『Eureka(ヘウレーカ:分かったぞ)』と叫びながら街中を裸で駆け回ったとされています。



 この学生さんも、食事中に閃いて思わず跳び上がって喜び、乗れるものには何でも乗ったと言っています。
 時代が変わろうとも、学者とは、こうした生き物なのでしょうね。



 …ちなみに。



 その後、アルキメデスは有力者の前で法則を実演して見せました。
 冠と同じ重さの純金を天秤に吊るしたところ、空気中では釣り合いが取れたのに、それを水中に沈めると釣り合いが崩れたそうで…。
 このことから、冠に純金以外のものが使われていると露見。
 結局、金細工師は不正の罪により処刑されてしまったのだとか。

 …しかし、上の記事の結びにもあるように。

 多くの人にとって、真実は大事ではありません。
 きっと、金細工師も有力者も。
 アルキメデスの法則の何たるかより、知恵者である彼の評判によって、ものを見ていたと思う鈴蘭です。



 アルキメデスは真実を追い求めることに没頭しました。
 それは決して間違いではありません。
 でも…。
 アルキメデスが有力者の冠を惜しむ気持ち…事実を指摘すれば、また違った結果になったと思うのですよ。
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