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独り言 その壱千弐百七拾九

 大きいだけの鈴蘭です。




 この方は、タイのプラユット・チャンオチャ首相。
 2014年に軍事クーデターを起こして文民政権を打倒し、軍事政権を誕生させた人です。

 文民政権を非民主的手段によって打倒したこと。
 反体制思想、王室への不敬などに厳しく、彼が首相に就任してから後、罪を問われて投獄された活動家がかなりの人数に登っていること。
 これらから、アメリカや日本のような民主主義国家から批判されていること。

 …こうした背景の為に、一見すると強権的なイメージがある人ですが…。
 当のタイの人から見ると、少し事情が違うようで。
 文民政権での政治利権のゴタゴタから、政治家への不信感というものが強くあるらしく…『軍事政権下で政治家が厳しく監視されている方が安心できる』と肯定的に見ている人もいるようです。



(´・ω・`)
(つ■と)
現実と理想の違い…かねぇ。




 国際政治に疎い私などには、タイの政情は複雑で分かりにくく…この首相がどういった人物であるのか判断がつきません。
 先日亡くなられた、名君としてタイ国民から慕われたラーマ9世陛下が任命した人でもありますし、そう無体な人でもないと思いたいところですが…。

 権力には、人を堕落させる負の力があります。
 『民主化までの暫定措置』として、彼は選挙の実施を約束していますが…果たして手にした権力を手放せるか否か…。
 後の世において、そこで評価が分かれることになるかもしれません。



(´・ω・`)
(つ■と)
難しい…かなぁ…。




 フランス王制打倒し、民主主義体制を打ち立てたナポレオンの偉業に感動し、ベートーベンは『英雄』という名曲を作ったと言われています。
 しかし、後にナポレオンが皇帝に即位すると…

「奴もまた俗物に過ぎなかったか。これから、人々の人権を踏みにじって自分の野心のためだけに奔走し、誰よりも自分が優れていると誇示する暴君になるのだろう」


 …と、怒り。
 『英雄』に書き入れたナポレオンへの賛辞を消し、『シンフォニア・エロイカ – ある英雄の思い出のために』に改めたのだとか。



 善良な人であっても、権力の座に就いたことで変わってしまった…という事例は枚挙に暇がありません。
 いえ…。
 善良な人であったからこそ、権力の座に就いて変わらざるを得なくなった、と言えるかもしれません。

 権力は人を変える力があります。
 しかし、それは権力を持つ人だけのことではなく。
 周囲の人も含めてのこと。

 世を変えたい、世を救いたい…その思いが強いほど、自分の信じる正しいことを行おうと志し。
 権力を得たことで、目に見える範囲の善行をなし…独善に陥ってしまう。
 当人と、その当人の目の届く範囲では善であっても。
 それが、その視界の外にいる人たちにとっても善だとは限りませんから。

 無論、それも程度の問題ではあります。
 しかし近年では、自分の思惑とは無関係に偶像を作り上げられ、周囲との軋轢を煽り立てられる…ということが、しばしばあるように思います。
 偶像に、商品としてのより高い価値を持たせるため、都合の良いレッテルを貼り。
 そうして出来た『望ましい姿の偶像』を、私たちは『事実』としてネットやテレビで目にしていないでしょうか?

 …そう考えたとき。

 この…プラユット・チャンオチャ首相の立てたパネルには、記者が…或いは周囲が望む偶像に対しての皮肉が込められているのではないか、と思ったのです。

  偶像に相応しい答えを出さなければ、私の言葉であっても…それは『事実』にはならないのだろう?

 …と。



 事実は分かりません。
 もしかすれば、説明責任を放り出しただけのことかもしれません。
 ただ、前後の事情を抜きにして見ると…この記者への対応は…

(´・ω・`)
(つ■と)
洒落があっていいじゃない。


 …とも思えてしまうのですね;
 こういうとアレかもしれませんが…やりたくても出来ない人、というのも結構いると思いますから。



■告

 …最近、日常系というか、時事系というか…ブログの内容がアレばかりな独り言ですが。
 今週末は第二土曜。
 月に一度の褐色集会の開催されます。

 記念すべき、新年最初の褐色集会。
 ここ数日の全国的な厳しい冷え込みによって、今が冬であることを嫌と言うほど思い知らされているかと思いますが…。
 ほんのひと時でも、冬の中に温かなものを。
 …そう思う鈴蘭です。



 
(´・ω・`)
(つ■と)
暑苦しいくらいかも知れんがな。




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